就活対策

就職浪人とは?就活留年との違い・割合・デメリットと、決める前にやるべきこと

就活対策

「このまま卒業したら、就職浪人になるのか」
「もう一年やり直すのと、今年決めるの、どっちがいいんだろう」

4年生の秋。内定がないまま就職浪人という言葉を調べ始めた人に向けて、必要な情報をひととおり整理しました。

就職浪人と就活留年は何が違うのか。実際どれくらいの人がそうなっているのか。メリットとデメリットは何か。面接で「なぜもう一年?」と聞かれたら何と答えるのか。
そして最後に、決める前に必ずやっておいたほうがいいことを書いています。

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就職浪人とは

就職浪人とは、大学を卒業したあとも就職せず、就職活動を続けている状態のことです。

公的な制度の名前ではなく、あくまで通称です。
求人票や企業の採用ページで使われるのは「既卒」という言葉なので、実際に応募先を探すときは「既卒可」「既卒歓迎」で探すことになります。

「1年就活を延長する」という意味では就活留年と似ていますが、大学に在籍しているかどうかで扱いがまったく変わります。

就職浪人・就活留年・既卒・第二新卒の違い

混同されやすい4つの言葉を並べます。

言葉 どういう状態か 大学の在籍 就業経験
就職浪人 卒業後も就活を続けている なし(卒業済み) なし
就活留年 あえて留年して翌年また新卒として就活する あり(在学中) なし
既卒 卒業して就業経験がない人の総称 なし なし
第二新卒 新卒入社したが数年以内に離職した人 なし あり

就職浪人と既卒は、ほぼ同じ状態を別の側から呼んだ言葉です。
一方で第二新卒は「一度就職した人」なので、就職浪人とは別物です。第二新卒向けの求人に応募できないケースがあるので、ここは分けて覚えておいてください。

就職浪人と就活留年の違い(比較表)

実際に迷うのはこの2つです。違いを項目ごとに並べます。

就職浪人 就活留年
大学の在籍 卒業する(既卒になる) 在籍したまま(学生のまま)
翌年の応募枠 既卒枠が基本。新卒枠は企業による 新卒枠でそのまま応募できる
学費 かからない 1年分かかる
奨学金 卒業後に返還が始まる 届出をすれば返還を待ってもらえる
国民年金 自分で払うか、猶予の手続きが必要 学生納付特例が使える
大学の就職課・学内推薦 使えないことが多い 使える
履歴書に残る形 卒業後の空白期間 留年(在学期間が1年長い)
決断のタイムリミット なし(放っておけばそうなる) あり(履修登録・学費納入の期限)

就職浪人はどれくらいいるのか

「自分だけがこうなっている気がする」という人が多いので、先に数字を出します。

ニュースで見る大学生の就職率は、ここ数年98%前後です。文部科学省と厚生労働省の「令和8年3月大学等卒業者の就職状況調査」でも、4月1日時点の大学就職率は98.0%でした。

ただし、この98%の分母は「就職希望者」です。
途中で就職をあきらめた人は、そもそも数に入っていません。

卒業者全体で見た数字は、文部科学省の学校基本調査のほうにあります。令和7年度(令和7年3月卒業者)のデータはこうです。

区分 人数 割合
大学(学部)卒業者 584,304人 —
就職者 449,638人 77.0%
進学者 74,329人 12.7%
一時的な仕事に就いた者 4,784人 0.8%
左記以外の者 42,120人 7.2%

「左記以外の者」が42,120人。
進学も就職もしないまま卒業していく人が、1学年に4万人以上います。

珍しい状態ではありません。
ただし「よくあることだから大丈夫」という話でもないので、次から中身を見ていきます。

就職浪人のメリット

メリット1:就活だけに時間を使える

卒業しているので、授業も単位もゼミもありません。平日の日中が丸ごと空くので、説明会や面接の日程を断る理由がなくなります。

現役のときに「授業と被って行けなかった」経験がある人ほど、この差は大きく出ます。

メリット2:やり直す時間が確保できる

自己分析、業界研究、ES、面接。うまくいかなかった原因がどこにあったにせよ、作り直すには時間が要ります。

3年の秋から動き出した現役生が半年で詰め込んだものを、1年かけて組み直せるのは素直な利点です。

メリット3:留年と比べると学費がかからない

就活留年を選ぶと、翌年度の学費が発生します。就職浪人にはそれがありません。

ただし「お金がかからない」わけではないので、これはデメリットの章で詳しく書きます。

就職浪人のデメリット

デメリット1:新卒枠が確実に使えるとは限らない

いちばん大きいのがこれです。詳しくは次の章で扱います。

デメリット2:大学の就職課と学内推薦が使えなくなる

卒業すると、キャリアセンターの支援対象から外れる大学が多いです。学内推薦や大学限定の求人も同様で、現役のときに無料で使えていた導線が消えます。

大学によっては卒業後も一定期間サポートしてくれることがあるので、卒業する前に確認しておいてください。

デメリット3:お金がかかる。「学費ゼロ」に騙されない

就職浪人を検討している人が見落としやすいのが、卒業した瞬間に始まる支払いです。学費がかからない代わりに、これまで止まっていたものが動き出します。

ひとつめは奨学金です。
日本学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金を借りている場合、返還は貸与終了の翌月から数えて7か月目に始まります。3月に卒業した人なら、その年の10月からです。
就職が決まっていなくても、この日程は変わりません。

一方で、留年して在籍し続ける場合は「在学猶予願」を出せば返還を待ってもらえます。JASSOは「留年や休学により、届出済の当初の卒業予定期を超えた場合は、1年ごとに在学猶予願(在学届)を提出」と案内しています。自動ではなく、毎年自分で届け出る必要があります。

卒業後に就職していない場合も、まったく手がないわけではありません。JASSOには「返還期限猶予」という制度があり、経済的に困難な場合(給与所得者なら年間収入300万円以下)は返還を先送りできます。通算10年が上限です。
ただし猶予は免除ではなく、先送りです。返さなくてよくなるわけではありません。

ふたつめは国民年金です。
在学中に使えていた学生納付特例は、学生でなくなった時点で対象外になります。日本年金機構も「承認期間の途中で、退学等の理由により学生でなくなった時は、届出が必要」と明記しています。

国民年金保険料は令和8年度で月17,920円。1年で約21万5,000円です。
就職していなければ「免除制度・納付猶予制度」に切り替えることになります。納付猶予は20歳以上50歳未満が対象で、審査されるのは本人と配偶者の所得だけ。世帯主(親)の所得は問われないので、実家暮らしでも通りやすい制度です。

ただし何もしないと未納になります。卒業したら切替の手続きが要る、ということは覚えておいてください。

では、留年した場合の学費はいくらか。文部科学省の令和7年度入学者に係る調査によると、私立大学の授業料の平均は次のとおりです。

区分 授業料(年額)
私立大学・文科系学部 850,392円
私立大学・理科系学部 1,195,313円
私立大学・全平均 968,069円
国立大学(標準額) 535,800円

国立大学の535,800円は省令で定められた標準額で、各大学は上限120%まで独自に設定できます。
また留年した年は授業料が半額や免除になる大学もあります。残り単位数で扱いが変わるので、学生課に聞くのがいちばん早いです。

並べるとこうなります。

就職浪人(卒業する) 就活留年(在籍する)
学費 0円 53万〜120万円程度
奨学金の返還 卒業の年の10月から開始 届出をすれば猶予
国民年金 年約21万5,000円(猶予申請が必要) 学生納付特例
生活費 どちらもかかる どちらもかかる

就職浪人は「安いほう」ではあるけれど、無料ではありません。
奨学金を借りている人にとっては、むしろ返還が始まるぶん現金の出ていき方がきつくなることもあります。

デメリット4:空白期間の説明を求められる

翌年の選考で、卒業から応募までの期間について必ず聞かれます。答え方は後半の章で扱います。

デメリット5:一人になる

同期は働き始め、大学に行っても知り合いがいない。情報も入ってこなくなります。

地味ですが、1年続ける前提で考えるといちばん効いてくるのがこれです。相談先を確保しておかないと、途中で動けなくなります。

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「卒業後3年以内は新卒扱い」は、どこまで本当か

就職浪人を調べていると必ず出てくるのが、この話です。
「卒業後3年以内なら新卒枠で応募できる」。

これは事実ですが、正確には「そうするよう国が事業主に求めている」という話です。

根拠は、若者雇用促進法にもとづく厚生労働省の指針(平成27年厚生労働省告示第406号)。そこには「学校等の卒業者が卒業後少なくとも三年間は応募できるものとすること」と書かれています。

ただし、これは努力義務であって、罰則はありません。
つまり「受け付けない企業があっても違法ではない」ということです。

実際にどれくらいの企業が受け入れているのか

厚生労働省の「労働経済動向調査(令和7年8月)」に数字があります。新規学卒者の採用枠で正社員を募集した事業所のうち、

  • 既卒者の応募を受け付けた事業所は71%
  • そのうち実際に採用に至った事業所は43%

ここを読み違えないでください。43%は「全企業の43%」ではなく、応募を受け付けた71%のうちの43%です。
全体でならすと、既卒者を実際に採用した事業所はおよそ3割ということになります。

この数字の前提です。
・調査対象は常用労働者30人以上の事業所で、小規模の会社は含まれていません。
・調査上の「既卒者」は35歳未満で、卒業3年以内に限った数字ではありません。
・前回(令和4年8月調査)は応募可能69%・うち採用38%だったので、受け入れは増える方向にあります。

まとめると、こうです。

既卒になっても道は閉じない。ただし、現役のときより狭くなる。
「3年以内なら新卒と同じ」と思って卒業すると、来年になってから落差に驚くことになります。

就職浪人が向いている人・向いていない人

向いている人

  • 受ける業界や職種を変える必要があると分かっている|同じ受け方で1年待っても結果は変わりません。何を変えるかが言語化できているなら、時間は武器になります。
  • 取るべき資格や必要なスキルが具体的に決まっている|「1年で何を持つか」が決まっている人は、面接でその1年を説明できます。
  • 公務員試験や専門職など、1年かけて準備する道に切り替える|この場合は就職浪人というより進路変更です。
  • 学費を出すのが現実的に難しい|留年という選択肢が最初から取れないなら、比較する必要がありません。

向いていない人

  • 「今年はうまくいかなかったから、来年やり直す」だけ|原因が特定できていない状態で1年空けると、同じ結果になりやすいです。
  • 特定の1社にこだわっている|落ちた企業に翌年また落ちるケースは珍しくありません。1社のために1年を使う判断は慎重に。
  • 親や周囲に説明できていない|説明できない選択は、途中で続かなくなります。
  • とにかく今の就活から離れたい|気持ちは分かりますが、それは就職浪人ではなく休息が必要な状態です。判断は少し置いてからで大丈夫です。

面接で「なぜもう一年?」と聞かれたら

就職浪人をした人が、翌年の選考でほぼ必ず聞かれる質問です。ここでの答え方が、選考の結果を大きく左右します。

採用側が確認したいこと

意地悪で聞いているわけではありません。見られているのは次の2つです。

  • 計画性|その1年は、自分で選んで使った時間なのか。流された結果なのか。
  • 再現性|前回うまくいかなかった原因を特定して、直せているのか。直っていないなら、入社後も同じことが起きると見られます。

避けたい答え方

  • 「納得のいく企業がなかったので」だけで止める|何を基準に納得しなかったのかが無いと、ただの選り好みに聞こえます。
  • 「自分を見つめ直したかった」|1年かけて何が変わったかが無いと、内容がありません。
  • 企業や環境のせいにする|「コロナで」「氷河期で」など。事実でも、印象は確実に下がります。
  • 嘘をつく|留学していた、資格を取ったなど、確認されると崩れます。

使える型

順番はこの3つで固定すると組み立てやすくなります。

  1. 何が足りなかったのかを特定する(事実として言い切る)
  2. 1年で何をしたか(行動と、できれば結果)
  3. だから今、何ができるのか(応募先とつなげる)

例文を2パターン置きます。

例1:内定がないまま卒業した場合
「前回の就職活動では、業界を絞り込めないまま手当たり次第に応募していて、志望動機がどこも浅いまま選考に進んでいました。落ちた原因はそこだと考えています。
この1年は、まず◯◯業界に絞り、実際に△△でアルバイトとして働きながら、現場で何が起きているかを自分の目で確認しました。そのうえで□□の資格を取得しています。
いまは、なぜこの業界なのか、その中でなぜ御社なのかを、自分の経験から説明できる状態になりました。」

例2:内定を辞退して就職活動を続けた場合
「前回、◯社から内定をいただきましたが、◇◇という自分の軸と合わないと判断して辞退し、もう一年考える選択をしました。
この1年で△△に取り組み、その過程で自分が何をしたいのかがはっきりしました。
御社を志望しているのは、□□という点が、そのときに固まった軸と一致しているからです。」

2つを読み比べると分かりますが、例2のほうが、はるかに組み立てが楽です。「自分で選んだ1年」として説明できるからです。

逆に例1は、どう言葉を工夫しても「選べなかった1年」を説明する構造になります。この差については、記事の最後でもう一度触れます。

まだ在学中で卒業まで時間がある場合は、秋採用はいつまで続くのかを先に読んでください。秋以降にどれだけ求人が残っているかを数字で確認しています。

既卒として動く場合に企業側がどこまで受け入れているかは、既卒の就活で「応募できる企業」は71%、採用は43%に厚生労働省の調査からまとめています。

就職浪人以外の選択肢

「もう一年」を選ぶ前に、他の道も並べておきます。

選択肢 どういう人向きか 注意点
就活留年 新卒枠を使い続けたい/学費を出せる 履修や学費納入の期限があり、決断に締切がある
大学院進学 研究したいテーマがある 就活から逃げる目的だと、2年後に同じ状況になりやすい
公務員試験 試験で評価される道に切り替えたい 受験時期から逆算した計画が必要
留学・専門学校 身につけたいスキルが明確 費用がかかる。帰国・修了後の時期も要確認
秋・冬採用で今年決める 今年のうちに就職したい ナビサイトに出ていない枠が多い

最後の「今年決める」を、多くの人が最初から外して考えています。そこを次で扱います。

いつまでに決めればいいのか

就職浪人と就活留年は、決断のタイムリミットが違います。

就職浪人は、放っておいても卒業すれば自動的にそうなります。期限はありません。
一方で就活留年は、自分で手続きをしないと選べません。

関門になるのは主に次の3つです。

  • 卒業要件の単位を意図的に残す判断|履修登録や試験の時期が締切になります。学期によっては秋のうちに決める必要があります。
  • 翌年度の学費の納入期限|多くの大学で年明けから3月にかけてです。
  • 大学への届出|留年の扱いや授業料の減免は大学ごとに違います。

この3つは大学によって時期も条件もまったく違うので、迷っている段階で一度、学生課に確認しておいてください。「まだ決めていないのですが」と前置きして聞いて問題ありません。

逆に言うと、留年という選択肢を残しておきたいなら、動くのは秋のうちです。年明けに考え始めると、選べるのは就職浪人だけになっていることがあります。

決める前に、内定を1つ取っておいたほうがいい

ここまでが、就職浪人という選択肢の全体像です。そのうえで、最後にひとつだけ提案があります。

就職浪人にするかどうかは、内定を1つ取ってから決めてください。

浪人するかしないかの二択で悩んでいる人が多いのですが、その前に挟める一手があります。

1

内定ゼロのまま「浪人か留年か」で止まる

どちらを選んでも1年分のコストは発生する。決め手がないまま時間だけ過ぎる

2

まず内定を1つ取る

秋・冬採用と既卒歓迎枠はまだ動いている。ナビに出ない枠はエージェントから拾う

3

その上で、もう一年やるかを決める

内定辞退は原則自由。持ったまま考えていい

✓

どちらを選んでも、来年の面接で話せることが変わる

「決まらなかった1年」ではなく「自分で選んだ1年」として説明できる

▲ 就職浪人は「内定ゼロで決める」ものではなく、「内定を持ってから決める」もの

そもそも、今からでも内定は取れる

10月1日の内定式が終わると、就活が終わったように見えます。実際には、このタイミングから動き出す採用が毎年あります。

  • 内定辞退が出た枠の補充|内定式前後は辞退が最も出る時期です。ここで追加募集が立ちます。
  • 秋・冬採用|通年採用に切り替えている企業や、留学帰りの学生を狙って秋に枠を用意する企業があります。
  • 既卒歓迎で通年募集している企業|前述のとおり、既卒の応募を受け付けている事業所は7割あります。

ただ、これらはナビサイトに全部載っているわけではありません。大手ナビの掲載は春に集中していて、秋以降の枠は個別に動いていることが多い。
だから、自分で探すより人に持ってきてもらうほうが速い時期でもあります。

内定を持って判断すると、3つ変わる

妥協して入れという話ではありません。内定を1つ持った状態で就職浪人を判断すると、条件が3つ変わるという話です。

1. 来年の面接で話せる内容が変わる

前の章で例文を2つ並べました。「内定がないまま卒業した場合」と「内定を辞退して続けた場合」で、組み立てやすさがまったく違ったはずです。

後者は自分で選んだ1年として説明できます。前者は、どう工夫しても「選べなかった1年」の説明になります。
この差は、来年の選考で思っているより大きく効きます。

2. 来年の就活の精神状態が変わる

持ち駒がゼロのまま1年を過ごすのは、想像以上にしんどいです。

「今年も決まらなかったらどうしよう」を抱えたまま面接に行くと、受かりたい気持ちが前に出すぎて、かえって落ちます。逆に、最悪ここがあるという状態だと、落ち着いて話せます。

1年後に戦うのは、来年のあなたです。その人に何を持たせておくかを、今のあなたが決めています。

3. 内定は、辞退できる

「取ったら断れないのでは」と思っている人がけっこういます。そんなことはありません。

内定を辞退することは原則として自由です。
民法第627条第1項は「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる」と定めていて、解約の申入れから2週間で雇用は終了します。
ハローワークの資料でも「内定承諾書にサインした場合でも内定を辞退することは原則労働者の自由です」と案内されています。

さらに、前述の厚生労働省の指針には、企業側への記述としてこう書かれています。

  • 採用内定者に対して「自由な意思決定を妨げるような内定辞退の勧奨」は、違法な権利侵害に当たるおそれがあるため行わないこと
  • 内定と引き換えに「他の事業主に対する就職活動を取りやめるよう強要すること等」は行わないこと

つまり、内定を持ったまま考える時間は、あなたの側にあるということです。

ただし、これは「蹴る前提で受けていい」という意味ではありません。
辞退が自由なのは事実ですが、選考は相手の時間をもらって受けるものです。本気で入りたいと思える会社を選んで受ける。そのうえで、結果を見てから判断する。この順番は崩さないでください。

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よくある質問

就職浪人と既卒は同じ意味ですか?

ほぼ同じものを指しますが、視点が違います。就職浪人は「卒業後も就活を続けている状態」を本人側から言った言葉で、既卒は「学校を卒業して就業経験がない人」という企業側・制度側の呼び方です。求人票に書いてあるのは「既卒可」のほうなので、探すときはこちらで見てください。

就職浪人は何割くらいいますか?

「就職浪人」という区分での統計はありません。近い数字として、文部科学省の学校基本調査(令和7年度)では、大学学部卒業者584,304人のうち「左記以外の者」が42,120人(7.2%)でした。進学も就職もしないまま卒業した人が、この中に含まれます。

就職浪人すると大手は無理ですか?

無理ではありませんが、現役より枠が狭くなるのは事実です。既卒の応募を受け付けている事業所は71%ある一方、実際に採用まで至った事業所はそのうち43%(全体では約3割)というのが厚生労働省の調査結果です。大手志望を続けるなら、応募先を絞りすぎないことと、既卒可の企業を早めに洗い出しておくことが要ります。

就職浪人中のアルバイトは不利になりますか?

不利にはなりません。むしろ空白期間を「何もしていなかった」と説明せずに済みます。志望する業界に近い仕事を選べれば、面接で話す材料にもなります。生活費の問題もあるので、やらない理由のほうが少ないです。

親にどう説明すればいいですか?

「もう一年やりたい」だけだと反対されやすいです。この記事で扱った内容がそのまま材料になります。1年でいくらかかるのか、奨学金の返還はどうなるのか、来年何を変えるのか。この3つを数字と言葉で用意してから話すと、進みやすくなります。

内定を持っていても、就職浪人はできますか?

できます。内定辞退は原則として自由です。ただし、辞退の連絡は早いほど相手の負担が小さくなります。決めたらすぐ、電話で直接伝えるのが筋です。

就活留年と就職浪人、どちらがいいですか?

一概には言えません。学費を出せるかどうかで前提が変わりますし、新卒枠を使えることが有利に働くかは志望する業界にもよります。ただし就活留年には手続きの締切があるので、選択肢として残したいなら秋のうちに学生課へ確認しておいてください。

まとめ

  • 就職浪人は「卒業後も就活を続けている状態」。求人を探すときは「既卒可」で探す
  • 就活留年との最大の違いは、大学に在籍するかどうか。そこから応募枠・学費・奨学金・年金の扱いが全部変わる
  • 進学も就職もしないまま卒業する人は、1学年に4万2,000人いる。珍しい状態ではない
  • 就職浪人は学費こそかからないが、卒業の年の10月から奨学金の返還が始まり、国民年金も自分で対応する必要がある。無料ではない
  • 「卒業後3年以内は新卒扱い」は国の指針にもとづくが、努力義務であって義務ではない。既卒の応募を受け付けた事業所は71%、うち採用に至ったのは43%
  • 面接で必ず聞かれる「なぜもう一年?」は、①何が足りなかったか ②1年で何をしたか ③だから今何ができるか、の順で組む
  • 就活留年を選択肢に残したいなら、動くのは秋のうち。年明けだと選べなくなっていることがある
  • 決める前に、内定を1つ取っておく。来年の面接で言えることと、1年間の精神状態が変わる。内定辞退は原則自由なので、持っておいて損はない

就職浪人にするかどうかは、追い込まれて決めるものではありません。
選べる状態を作ってから、選んでください。

※本記事はintern-map編集部が公的統計と各制度の公式情報をもとにまとめたものです。特定企業の合否や内定を保証するものではありません。
出典:厚生労働省「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、特定地方公共団体、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針」(平成27年厚生労働省告示第406号)/厚生労働省「労働経済動向調査(令和7年8月)」/文部科学省・厚生労働省「令和8年3月大学等卒業者の就職状況調査(4月1日現在)」/文部科学省「令和7年度学校基本調査」/文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査」/国立大学等の授業料その他の費用に関する省令/日本学生支援機構(JASSO)/日本年金機構/民法第627条。
制度の内容や金額は変更される場合があります。手続きの際は必ず各機関の最新情報をご確認ください。

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